雑記帳

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工事に役立つ情報や、日々考えていることを綴っていきます。

第1回  建築基準法 第一章 総則 第一条

この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。

 第1回という事で、とても大切な建築基準法を題材に選んでみました。

上記の法文は建築基準法の基本目的であり、私たち工事関係者は忘れてはならないものです。
解釈はいろいろあるかもしれませんが、『国民の生命』を守るために建築基準法はあると私は理解しています。
(かなりザックリですみません。)

ひとつ注意して頂きたいのは、ここでの『国民の生命』は工事建築物の住民や工事関係者だけではなく、周辺近隣や現場付近を往来する第三者も含まれるということ。『公共の福祉の増進に資することを目的とする。』これは『皆さんの幸せのために建築基準法を役立てて下さい。』
という意味なのです。


ふと気になって沖縄労働局のホームページを覗いてみました。令和2年4月末までの沖縄県建設業全体の事故数は44件、そのうち死亡事故は3件です。これは怖い。1ヶ月に1件近いペースで死亡事故がおきている…。

工事に携わるということは必ず危険が潜んでいるということ。そして工事に関わる全ての人に家族があることを忘れないよう自戒の念を込めて記しておきます。



第2回  外壁劣化の危険性について

沖縄の外壁仕様は塗装やタイル張りが一般的です。

ご存じの通り沖縄の気候は厳しく、紫外線は北海道の約2倍です。外壁仕様は高い耐候性が求められますが、劣化速度は日本一と言っても過言ではないでしょう。

特にマンションなどの大きな建物は日差しが遮られず、劣化の度合いも高いように思います。

私たちが外壁調査をするうえで一番重要視することは、『より安全な建物にするにはどうするべきか』ということ。報酬を頂いてキレイにするのは当然。ですから結塗装合同会社は『安全推し』なのです。

外壁タイル剥落による危険範囲


高さ10メートルの建物を例とします。(わかりやすいように庇やベランダは無し。)
屋上付近からタイルやコンクリート片が落下した場合、建物から水平距離5メートルが危険範囲です。
(高さの約2分の1)

実際にあったご依頼で、マンション9階付近からタイルが剥がれ落ち、車のルーフ(天井)を貫通していたことがありました。しかも新車!大損害です。

でも、これが車ではなくご自身のお子さんやお孫さんだったら・・・ゾッとしますよね。

沖縄の梅雨明けは要注意!

タイルが剥がれ落ちる原因はいろいろあるのですが、タイルの浮き部分に雨水が染み込み、天候が回復した時に熱で膨張し剥がれる場合があります。特に沖縄の梅雨明けは真夏日が続き、より危険度が増すと考えられますが、必ず危険サインが見られるはずですのでご注意ください。
⇒ 劣化のサイン

危ないかも…と思ったら結塗装合同会社までご連絡ください。
建築仕上診断技術者(ビルディングドクター)の調査が無料です。

参考 沖縄県剥落事故事例

平成23年
小学校の外壁モルタル(縦0.6m横2.5m厚さ12mm)が高さ3mから剥落。
児童が足首打撲。
平成22年
全面タイル張りの商業ビル高さ20m付近から外壁タイル(縦1m横0.7m)が剥落。
5人が軽傷。原付バイク1台が破損。
平成21年
RC造3階建アパートの2階廊下と手すりが落下。
下に停めていた軽自動車が大破。
けが人はいなかったが、全9世帯が近くの公民館に避難した。
平成19年
ホテル9階付近から外壁タイル(縦1.8m横1.5m)が剥落。
走行中のタクシーの天井を貫通。幸いけが人はなし。


第3回  換気の重要性

沖縄の梅雨が明けました。毎年のことですが・・・暑すぎる(-_-)
クーラーが効いた涼しい部屋で、ずっとゴロゴロしていたいと思うのは私だけではないはず。
でも、その何気ない行為が建物の劣化を早めているかもしれませんよ。

コンクリートの中性化

「中性化」という言葉を聞いたことはありませんか?

コンクリートは強アルカリなのですが、空気中の二酸化炭素の作用により中性に傾いていきます。
その結果、 亀裂や鉄筋の腐食に繋がるのですが、実はその中性化は屋内から進行するって知っていますか?意外にピンとこない業者さんも多いのではないでしょうか。

理由は簡単。屋内は二酸化炭素濃度が高くなりやすいから。

特にこれからの季節はクーラーの使用頻度に伴い、閉めきった部屋で過ごすことが多くなりがちですよね。

新型コロナウイルス対策だけではなく、大切な建物のためにも定期的な換気をおすすめいたします。
起床後の換気から始めてみてはいかがでしょう。